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プロセスアプローチトレーニング

体験型、実践型、参加型
自覚と体験を育てるプロセスアプローチ

認定プログラムではクラス自体を「コミュニティ」と考えます。長期的なクラスで時間を共にすることで、クラスメンバーは互いに内面の深い部分や個人的な傾向を共有するので、これまで人生で避けてきた問題やさまざまなコミュニティで起こりうる問題に直面することもあるでしょう。そのような問題に取り組む方法として、認定プログラムコースの全体クラスでは「プロセスアプローチ」で行なうグループワーク(対話を中心としたグループによる取り組み)を多く行ないます。

葛藤や衝突を、場の変容・成長の為のプロセスととらえるコミュニティ・ファシリテーターへと成長する為に、このグループワークを行なうことでコンフリクトに取り組む為の勇気を養います。また、 自分の傾向を知ったり、ニュートラルな視点を育てたり、ファシリテーターとしての自信を得る事にもこのトレーニングは有用です。

プロセスアプローチとは、自分の中に起きてくること、場に起きてくることに、そのこと自体がどうなろうとしているのかを探究しながら進めていく手法です。このグループワークでは、自分自身、グループメンバー、そしてグループ自体に何が起こっているか、何が起ころうとしているかを注意深く観察することが基本となります。ファシリテーター役が対話の入り口となる話題選びからグループワークのサポートまで行うこの形式は、参加メンバーに下記の多くの学びをもたらします。

その1.内面への気づき
まずは、自分自身がどのような状態にいるか、どのようなことが起こったときにどのように反応するか、といった自分自身の内面を観察することから始まります。そして自分自身がどのように場に影響を与えるか、といった自分対外部への状態を観察します。内面の観察力を高め、あらゆる気づきを促進することで、自分自身の傾向を把握していくことができるようになります。そして各個人が潜在的にもっている特有の能力をファシリテーションに活かすことができるようになります。気づきは、自分自身のもっている能力や限界を自覚したコミュニティ・ファシリテーターの基本姿勢を確立することになります。

その2.メンバーと場への観察
また各参加者の人間関係に何が起きているか、グループ自体に何が起こっているか、また何が起ころうとしているかといったメンバーや場への観察を重ねることによって、冷静で中立的な観察眼を育てることが可能です。場ではさまざまなことが同時に起こり、また相互が影響し合います。その複雑な事柄の観察を重ねることで、自分の内面だけでなく、他者や場への注意深い観察眼を育てることも可能です。ほんの小さな個人の心の中に起こる感情がグループを大きく動かすきっかけとなることを、グループワークの体験から知るでしょう。そういった体験が、ほんの小さなシグナルにも気づき、個人や場に起こるすべてに意味があると考える、コミュニティ・ファシリテーターのエルダーシップを育てます。

その3.シェアリング(分かち合い)
グループワークの後は、メンバーで体験のシェアリングを行ないます。自分自身や、関係性や場に「何が起こっていたのか」という気づきを振り返り共有していきます。このシェアリングを行なうことで、「こういう視点もあったのか」という、より多面的な気づきを促します。これらは、コミュニティ・ファシリテーターとして個人としての認識の限界を知り、全体性の獲得とその意味を理解する機会となるでしょう。これらは実際にファシリテーションを行なう際の、組織・グループ・コミュニティの総体として何が起きようとしているかの「場の見立て(場のストラクチャーの仮説をもつこと)」の訓練になります。

その4.ファシリテーション実践
ある程度学びが深まった時点で、メンバーがファシリテーター役を担当し、プロセスアプローチによるグループワークをファシリテートします。これはコミュニティ・ファシリテーションの基本実戦訓練になります。ワーク後には、ファカルティ(講師)からのスーパービジョン(教育分析)の時間が設けられているので、アドバイスを次へのステップへ活かすことができます。

プロセスアプローチをグループで体験することで、上記の学び以上に「起きてくることの意味」や「その先にある不確かな未知の世界への信頼」を学びうるでしょう。それは人と人との衝突などのあらゆるコンフリクトを恐れない、それ自体を解決の糸口ととらえ取り組む、コミュニティ・ファシリテーターの勇気と態度を育てます。

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