場と非局在性 ~『現実』の足場は確か?~
2月3日(水)、新たな体験をしました。
ある人に夢の話をしていたときのことです。
話をしながら、夢の中の場の雰囲気『夢見の場(Dreaming Field)』(勝手に名付けてみた)に 入っていきました。 すると『現実』の場と『夢見の場』の二ヶ所に相手も自分もいることがわかり、 現実に話している相手が夢に現れてきた人物と同じに振る舞っているように見えてきました。 この体験は、これまでコミュニティ・ファシリテーションで言っていたパラダイムの体感でもありました。
うまく言えませんが、僕らの通常の意識状態では『夢見の場』が認識できていませんが、 僕らが認識している『現実』に重なって存在していると考えられる、ということです。 つまり『夢見の場』はきちんと自覚されていないにもかかわらず、 『現実』の人が『夢見の場』の人物の振る舞いに見えてしまうことが起こってくるわけです。
この影響は無視できません。 なぜならそうして見ている人だけの問題にとどまらないからです。 『夢見の場』の人物の振る舞いを見ながら、それを『現実』として反応することは、 言い換えれば、自分もまた『現実』を生きながら、 自覚されていない『夢見の場』の人物として振る舞い始めていることになるからです。
いずれにしても、この体験から、 理論物理学が示している、ひとつの粒子が 非局在(ある決まった場所にだけ存在するわけでない)的に ふたつ以上の場にありえるように、 自分がふたつ以上の場に同時に存在している状態とはどのようなことか を体感できました。
そして『場』がどのように『現実』に関与していて、 どのように僕らの行動に影響するか、ある面からの理解を体感できました。 これは、(奇妙に聞こえる人もいるかもしれませんが) 僕の専門である葛藤解決ファシリテーションや組織変革などにおいても 重要な示唆を含んでいるのです。 現在のファシリテーションや組織論などでは十分検討されていない側面だからです。 そのあたりは、これからの実践研究とセミナーなどで明確に共有していきます。