もめごとは自分の意識化されていない何かに気づいていく入り口
ずいぶん前のことですが、 僕の仕事上の友人二人がもめている状況がありました。 仕事上、一緒に取り組むわけですが、 とても二人だけで話し合って解決できる状況ではなさそうでした。
普通だったら(僕は単に巻き込まれているので) 「二人で解決してください」ということになりがちですよね。
でもコミュニティ・ファシリテーションでは、 こういった出来事を自分と切り離さず それが「自分に起きている事実」として注意を向けます。
そして、
○それを探求したい自分がいるかどうか
○それをしたくない自分はどう感じているか、
などの内的なチェックをします。
また「僕がいることを二人が望むかどうか」 も慎重にチェックします。 これは見落としがちな視点ですが重要です。
本質的には「二人で解決していく」わけなのですが、 そうしたチェックの末、僕は緊急的に現場へと向かって、 彼らとともにこの揉め事に取り組ませてもらいました。
☆ ☆ ☆
ひととひとの間に起こるぶつかり合いに 立ち合わせさせてもらって見えてくるものがたくさんあります。
まず社会的なレベルのこと。
僕たちの心に入り込んだ『世間(社会システム)の声』と
そこで軋轢を感じている個人の声の衝突が見えてきます。
誰もが心の中で感じる葛藤だったり、
誰かと誰かの間でよく見られる衝突だったりです。
次に人間関係のレベルとしては、 僕とそのAさんとの間にもわずかですが BさんがAさんに訴えているようなことと 同じような違和感があったことに気づきました。
逆にBさんが話すと、 こちらもAさんがBさんに訴えている感覚と 同じような感覚がわずかですが生じてくるのです。
こういったわずかに心に生じる微細な感覚も使って介入していくわけですが、 二人の揉め事が、僕とAさん、僕とBさん、 それぞれとの間にそっくりな形で起きていたとも言えます。
僕個人として見ると、 彼ら二人が演じている2つの役割は共に自分の心の中に存在しており、 その心の中の声が目の前で対話して(くれて)いるとも言えました。
心の中のノリAとノリBが目の前で実際に対話しているような感じです。
こうしたことを意識しながら介入して対話をサポートし進めるうちに 二人はそれぞれのこころの中に感じている微妙なことに次第に気づいていき、 同時に自分自身が本当にしたかったこと、 相手に本当にお願いしたいことも見えてきました。
また僕にはほんのりと彼ら二人を含めた『僕ら』が共有している『場』が感じられました。
単に揉め事は解決の対象であるだけでなく、 自分や相手への意識化されていない何かに気づいていく 入り口でもありました。
☆ ☆ ☆
このように人間関係で起きていることは、 その当事者だけの個人的な事情や問題に起因していると考えるだけでなく、 それ以上の意味合いをもっている、未来的な可能性を秘めているのです。
だから僕は 『どこにでもヒョイヒョイ行っちゃうよ』という自分でありたいのです。
なので、ぜひ僕の錬磨の機会らしいときやただ単に楽しいときにお声かけください! いつまでも『ヒョイヒョイ』を心がけて生きていきたいので。
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